YAESUから発売される注目のハンディ機FT3Dが6月9日(日)に東京都の羽村市で開催された「ハムらde無線フェア」で発売前展示が行われていました。関東一円からアマチュア無線愛好家だけでなく、ドローンの関係者やライセンスフリー無線の愛好家など多くの人があつまりました。
様々なメーカーが出店する中、やはり注目を集めていたのが発売日が近いFT3D。発売前から手にとってその性能を体験できるため、144Mと430Mを利用するアマチュア無線家がこぞって実機を手にとって説明をうけていました。
ここのところYAESUはFT1DからGPSとC4FMを搭載しWires対応の魅力的なハンディ機をリリースしていますが、FT1Dの後にリリースしたFT2Dは液晶モニタに力をいれ、デジタル通信で音声と同時に送れる情報を一度にたくさん表示できるようにしました。FT2Dにはマイクと一体になったカメラもリリースされたため、そのカメラで撮影した映像は白黒ながらも液晶画面に表示されるようにもなりました。
(写真左からFT2D、FT3D、FT1XD)
しかしGPS性能はというと、位置情報を取得するまでの時間が長く、屋外でしっかりとGPS情報を取得してからでないとデジタルモードの通信の際に位置情報が送れないなどの問題も発生していた。
そこで登場してきたのがFT1XD。GPS情報の取得も早く、屋内でもしっかり取れる場合が多いため、デジタルモードの通信も電源をつけてからすぐに自局の位置情報を相手に伝えることができるようになりました。
今回のFT3Dは、GPS性能に更に磨きをかけ、外でも見やすい液晶モニタは高精細なフルカラー液晶になったため、電源をつけてから素早い位置情報の測位とデジタルモードでの通信時に他の情報も1画面でたくさん表示できるようになりました。
FT3Dの大きな魅力はFT2Dのような大きな液晶画面を搭載しているのに、全体的な大きさはFT1XDとほぼ一緒というところ。下の写真は横から撮影サイトころですが、左からFT3D、FT1XD、FT2Dとなっていますが、厚みもほとんど一緒になっています。
またIPX5程度の防水性能はスキーやスノーボード、キャンプのような水しぶき程度の濡れが懸念されるレジャーでも十分耐えられます。特に今回から採用されているBluetoothの標準搭載のおかげで、バックパックに入れたまま利用できるため無線機は安全な位置や電波状況の良い位置を確保した状態で通話も可能になります。
ハンディマイクは相変わらず横から出す設計になっていますが、横のゴムパッキンも改良され、柔らかい素材であるため、FT2Dのようにめくっているときに中の基盤が見えてしまったり、他の端子部分まで開いてしまうようなこともなくなりました。
バッテリーはFT1XDやFT2Dと同様のものが利用可能です。価格もカラー液晶、小型化、Bluetooth搭載と大幅な機能アップで実勢価格で5万2千円程度が予想されているため、この性能にしては評価できる価格と言えます。
<特徴のまとめ>