免許申請から開局まで

アマチュア無線は国家資格!取得方法は2種類あります!

アマチュア無線を使うには、まず国家資格であるアマチュア無線技士の資格を取得する必要があります。アマチュア無線は第四級から第一級までの4段階の免許があります。どれだけ強い電波を出せるか、どれだけ多くの周波数を使えるのかなどで資格に段階があります。
第四級アマチュア無線技士の免許は誰でも比較的簡単に取得できます。養成課程講習会では、小学校1年生でも続々合格しています。取得方法には以下の2通りがあります。

  1. 国家試験を受験する
  2. 養成課程講習会を受講し修了試験を受験する

です。

国家試験の特徴と申込

国家試験を受験するには日本無線協会が全国で開催している試験日程を確認して申込、受験します。ただ、2022年度から第四級と第三級のアマチュア無線技士の受験方法が大きく変わりました。これまでは、すべての級で、事務局へ申請書を提出し。会場で受験するようでした。しかし、2022年度からは、第四級と第三級は、インターネットを利用した「CBT方式」で受験できるようになりました。申し込みもインターネット(CBTS受験者専用サイト)ででき、試験も全国にある「CBTテストセンター」の中から、場所や時間を選んで受験予約ができるようになったのです。

国家試験の合格率は第四級と第三級では、70~80%程度と言われていて、書店などで販売されている書籍などを購入して独学試験勉強をし取得します。試験手数料は第四級が5,100円、第3級が5,400円です。ほかの上級受験は、日本無線協会ホームページをご確認ください。

合格後には、お住いの場所を管轄する各地方総合通信局に無線従事者免許証の申請を行ってください。詳しくは、総務省のホームページをご覧ください。

養成課程講習会の特徴

一方で養成課程講習会は民間団体などが開催している2日間にわたる講習を受講して最後に修了試験を受けて既定の点数以上を取得することで合格できます。価格はJARD(日本アマチュア無線振興協会)が開催しているもので、第四級の講習会で23,150円と割高ですが、合格率は95%以上となっていて、テキスト代や免許申請費用なども含まれていて手続きもJARDが行います。第三級は、第四級の資格取得者には、短縮コースがあり、1日の講習会で試験まで受験することができます。第三級は、12,950円になります。

昨年の9月の法改正で、養成課程講習会の免許証と開局申請を同時に申請できるようになりました。

・「無線従事者免許と無線局免許の同時申請方法」で詳しく説明をしています。

免許を早く取りたいと思うのであれば、圧倒的に養成課程講習会の受講をおすすめします。

無線従事者免許証が届いたら次は「開局申請」をして電波を出す準備を!

国家試験受験、もしくは養成課程講習会のいずれかの方法で合格したら1か月程度で無線従事者免許証が手元に届きます。免許証が届いてもまだ電波を出してはいけません。免許証はあくまで電波を出せるという資格を得ただけで、実際に電波を出すためには「開局申請」という手続きを行って「無線局免許状」を取得しなければなりません。いわゆるコールサインと言われるものを取得する必要があります。

無線従事者免許証は国家資格ですので無期限ですが、無線局免許状については5年間有効です。以下手続きまでの流れです。

昨年の9月以降同時に申請することも可能となりました。先に無線機を購入等で準備しておくと、早く申請ができます。

無線局免許状の申請方法も2種類

無線局免許状の申請にも以下の2種類の方法があります。いずれにしてもまずは無線機を購入し、その技適番号が必要になります。

1、申請書を記入して総合通信局に郵送

2、電子申請で総合通信局に申請

申請書を記入して総合通信局に郵送

新規に開局する際に、最も簡単な方法になります。写真にあるような市販の無線機などを購入すると操作マニュアルがついてきますが、その巻末に申請書と同じフォーマットのもので書き方が書いてあります。この通りに記入することで申請できます。

開局のための申請書類は、申請する地域の総合通信局別に用意されています。

第四級アマチュア無線技士の場合は、申請手数料の収入印紙を貼って自分が属する総合通信局長宛に送ります。その際に免許証を返送してもらうための封筒に自分の住所を書いて切手を貼って返送用封筒も同時に送ります。

以下送り先と申請書類のダウンロードリンクです。

  • 北海道総合通信局 無線通信部 陸上課 第一私設担当(申請書類ダウンロード
    (電話:011-709-2311 内線4655)
    〒060-8795 札幌市北区北8条西2丁目1-1 札幌第1合同庁舎(12階北側)
  • 東北総合通信局 無線通信部陸上課アマチュア担当行き (申請書類ダウンロード
    (電話:022-221-0666)
    〒980-8795 宮城県仙台市青葉区本町3-2-23 仙台第2合同庁舎内
  • 信越総合通信局 陸上課 (申請書類ダウンロード
    (電話026-234-9967)
    〒380-8795 長野県長野市旭町1108
  • 関東総合通信局 無線通信部陸上第三課 アマチュア局開局担当 行 (申請書類ダウンロード
    (電話:03-6238-1937)
    〒102-8795 東京都千代田区九段南1-2-1(九段第3合同庁舎)
  • 東海総合通信局 無線通信部 アマチュア担当 行 (申請書類ダウンロード
    (電話:052-971-9622)
    〒461-8795 愛知県名古屋市東区白壁1-15-1 名古屋合同庁舎第3号館
  • 北陸総合通信局 陸上課 行 (申請書類ダウンロード
    (電話:076-233-4481)
    〒920-8795 石川県金沢市広阪2-2-60
  • 近畿総合通信局 無線通信部陸上第三課アマチュア無線担当 (申請書類ダウンロード
    (電話:06-6942-8564)
    〒540-8795 大阪府大阪市中央区大手前1-5-44 大阪合同庁舎第1号館4階
  • 中国総合通信局 無線通信部陸上課 公益企業担当 (申請書類ダウンロード
    (電話:082-222-3369)
    〒730-8795 広島県広島市中区東白島町19-36
  • 四国総合通信局 無線通信部 陸上課 アマチュア担当 行 (申請書類ダウンロード
    (電話:089-936-5034)
    〒790-8795 愛媛県松山市味酒町2丁目14-4
  • 九州総合通信局 無線通信部陸上課 私設無線担当 行 (申請書類ダウンロード
    (電話:096-326-7865)
    〒860-8795 熊本市西区春日2丁目10番1号
  • 沖縄総合通信事務所 無線通信課 (申請書類ダウンロード
    (電話:098-865-2306)
    〒900-8795 沖縄県那覇市旭町1-9 カフーナ旭橋B-1街区5

電子申請について

総務省では無線局免許状の申請を電子申請できるようにしてあります。しかし残念ながらこの方法は初心者にはとても壁が高いものになってしまっています。電子申請のメリットデメリットを紹介しておきます。

▼メリット

免許申請手数料が2,900円(四級)と安い。
自宅でもできる。

▼デメリット

操作が非常に煩雑でコンピュータがある程度できないと申請が難しい。
電波形式や申請方法をしっかり理解していないとできない。
全てのコンピュータで申請が出来るわけではない。

電子申請は四級の場合1,400円ほど安いですが、一方でそれ以上の労力がかかってしまいます。2回目以降の申請や変更申請など、慣れてきた人には良い仕組みかもしれませんが、初めての申請の場合や急いでいる場合は書面での申請をおすすめします。

以下電子申請の手順です。

1、電子申請届け出システムで新規ユーザー登録を行う
(この際に従事者免許が必要です。)

2、1週間後IDとパスワードがハガキで届きますので、それを使ってログイン
(一定期間が経過するとアカウントが使えなくなりますので再度1の作業を行います。)

3、ログイン後、指示に従い開局申請を行います。
(申請内容の控えが来ないため、途中で申請内容をダウンロードしておきます。)

4、審査が通ったら手数料を支払い、返送用の封筒を所管の通信局へ送付、免許状の到着を待ちます。

>>総務省電波利用電子申請・届け出システム

以上、アマチュア無線を始めるまでの具体的な流れでした!