Share This Post

HEADLINE / 各種手続き

新しい無線機を買ったら必見!アマチュア無線の「増設」手続きマニュアル

新しい無線機を買ったら必見!アマチュア無線の「増設」手続きマニュアル

アマチュア無線機を新しく購入した時の手続きとは?電波利用電子申請と紙の書き方を徹底解説

念願の新しいアマチュア無線機を手に入れた時のワクワク感は、何度経験してもたまらないものですよね。「早く箱から出して、新しいリグで交信したい!」というお気持ち、とてもよくわかります。

しかし、無線機を買ってきてそのまま電波を出すのは電波法違反となってしまいます。新しい無線機を使用するには、総務省(総合通信局)へ「変更申請(設備の増設)」という手続きを行わなければなりません。

さらに近年、アマチュア無線の行政手続きは大きくデジタル化が進み、従来の「電子申請Lite」は新しい「電波利用電子申請」へと進化し、紙の免許状も「免許記録」へと移行するなど、制度が大きく変わりました。

この記事では、アマチュア無線情報サイト「onAirs(オンエアーズ)」が、最新の制度に対応した「電子申請」と「紙(書面)での申請」の両方の手順を徹底的に解説します。この記事を読めば、古い情報に惑わされることなく、最短ルートで新しい無線機での運用をスタートできますよ!

新しい無線機を買ったら必要な「変更申請(増設)」とは?

アマチュア無線局の許可は、「あなた自身(従事者免許)」だけでなく、「あなたが使う無線機(無線局の設備)」に対しても下りています。そのため、無線機を買い足したり、買い替えたりした場合は、現在の無線局の設備リスト(工事設計書)に新しい無線機を追加する「変更申請(増設)」が必要です。

※重要:紙の「免許状」から「免許記録」への移行

以前は周波数や出力が新しく追加される(例:V/UHFのみの人がHF機を買った)場合、新しい「紙の免許状」が発行されていました。現在は制度が変わり、「免許記録」として電子的にデータが管理・更新される形式へと移行しています。これにより、免許状の郵送を待つ手間や、返信用封筒の準備の手間が大幅に軽減されました。

現在、国内のメーカーから新品で購入した無線機は、ほぼ100%が「技術基準適合証明(技適)取得機種」です。本記事では、この最も一般的な「技適機種」を増設する際の手続きを解説します。

【推奨】最新「電波利用電子申請」での手続き手順

総務省が提供している新しいシステム「電波利用電子申請(https://www.denpa.soumu.go.jp/index.html)」を利用すれば、24時間いつでもスマホやパソコンから申請が可能です。

増設による変更申請の場合、申請手数料はかかりません。圧倒的に処理が早いため、onAirsでもこちらの方法を強く推奨しています。

ログイン前に用意しておきたい情報

ログインする前には、手元に「無線局免許証」と「無線局免許記録(または無線局免許状)」を用意しておく必要があります。2025年の秋以降に開局、または免許更新を行った方は「無線局免許記録」になっているため、その場合このシステムにログイン後、画面左のメニューの中から、「各種照会」-「電子免許状等照会」に進んで確認ができます。

手順1:システムへのログインと申請メニューの選択

  1. 電波利用電子申請にアクセスし、ログインします。
    ※電子申請をはじめて利用する方は「こちら」の記事を先にお読みください。
  2. メニューから「新規申請を開始」をクリックし、その後「変更申請・届出」を選択します。
  3. 現在の免許情報(免許記録)が画面に呼び出されるので、間違いがないか確認して次へ進みます。
  • 宛先・担当部課については、所轄の総合通信局長(無線局免許記録に記載のもの)を記入します。
  • 申請者については「登録済みユーザー情報を自動入力」ボタンをクリックして入力をすすめます。
  • 識別信号(コールサイン)や免許の番号などを入力して進めて行きます。

手順2:必要事項の入力(ここがポイント!)

画面の指示に従って入力していきますが、ここで多くの人が迷うポイントを解説します。

基本的に第4級、第3級のアマチュア無線技士で、一般に市販されている無線機(技適番号があるもの)であれば、「ライトユーザー入力項目のみ表示する」にチェックを入れます。これにより、よくわからない入力項目が消えて、分かりやすくなります。

変更する欄の番号

また、今回の増設で、利用する周波数が変わらない場合、たとえばハンディ機(144/430MHz)を持っていて、また別のハンディ機(430MHz)を追加する場合であれば、「15.工事設計書」のみにチェックを入れます。

もし、現在の無線機の範囲よりも広いモノ、例えばHF~430MHzなどのより広い範囲の周波数のものを購入して増設する場合は、「12.電波の型式並びに希望する周波数及び空中線電力」にもチェックを入れます。

必要のない場所はグレーアウトされている

これで、画面をスクロールして進めて行きますが、入力の必要のない場所はグレーアウトされています。しかし12番目の項目については「必須」となっていて、チェックを入れる必要があります。

工事設計書について

さらに進めて行くと、ここで工事設計情報を入力します。「工事設計情報を追加する」ボタンをクリックして、進めます。

現在登録している無線機が1台の場合は、第1送信機が登録されておりますので、画面には第2送信機と入力し、増設します。もし、第1送信機が壊れていて取り替えたい場合は「第1送信機」として「取替」を選びます。

続いて技適番号を入力します。技適番号については、本体の電池パックを外すか、インターネットで型番を入力して検索すると簡単に調べることができます。技適番号を入力して「技適番号等チェック」をクリックして技適番号が確認できれば、これで完了です。

次の画面では「申請届出事項」などを入れます。今回は先の選択で「15工事設計書」のみで進めましたので「無線設備変更工事等の許可または届出」にチェックを入れます。もし、周波数などにも変更があった場合には最初の項目にもチェックを入れます。

次に免許等及び処分通史等を受ける方法等についてですが、これは「すべて電磁方式により閲覧する」を選びます。

手順3:確認と申請

「次へ」で進み、最後に内容を確認し、「この内容で申請する」ボタンを押せば手続き完了です。

以前のように「返送用封筒を送って新しい紙の免許状を待つ」というプロセスは不要になりました。システム上で審査が完了し、ご自身の「免許記録」が更新されたことが確認できれば、その時点から新しい無線機で電波を出すことができます。

紙(書面)での手続き手順

「どうしてもパソコンの操作は苦手」という方は、従来通り書面での申請も可能です。ただし、免許記録の制度移行に伴い、一部取り扱いが変わっている点に注意してください。

手順1:申請用紙の準備

申請には以下の書類が必要です。

  1. 無線局事項書及び工事設計書
  2. アマチュア局の無線局変更申請(届出)書

総務省の電波利用ホームページから最新のPDFフォーマットをダウンロードして印刷するか、JARL等で販売されている用紙を準備します。ダウンロードは「総務省電子利用ポータル」よりダウンロード可能です。以下のリンクからダウンロードしてください。

>>無線局の手続きの様式(各種申請書一覧)

手順2:書類の書き方

新しい無線機の取扱説明書の巻末にある「定格(スペック表)」を見ながら記入します。

  • 工事設計書「装置の区別」欄: 現在の登録の続き番号(第○送信機)を記入。
  • 「変更の種別」欄: 「増設」に○をつけます。
  • 「技術基準適合証明番号等」欄: 無線機の背面にある技適番号を正確に書き写します。
  • 「電波の型式並びに希望する周波数及び空中線電力」欄: 取扱説明書に記載されている「3VA 10W」などの記号をすべて手書きで記入します。

手順3:管轄の総合通信局へ郵送

書類が完成したら、お住まいの地域を管轄する総合通信局のアマチュア無線担当宛に郵送します。

※以前は周波数等の変更を伴う場合は「返信用封筒」が必須でしたが、免許記録への移行に伴い、書面申請であっても紙の免許状が新たに送付されないケースが増えています。最新の取り扱いは、管轄の総合通信局のWebサイトで事前に確認することをおすすめします。

沢山無線機をお持ちの場合は注意!

無線機を多数持っている場合には、注意が必要です。第〇送信機にどの技適番号を登録したかなどは、電子申請のポータルにログインしても確認する事はできません。自分がいくつの送信機を登録しているかについては、分からなくなってしまうため、どこかにメモを取っておくなどして必ずその順番を覚えておくようにしましょう。

※どうしてもわからなくなった場合、総合通信局に連絡して、自分から思い当たる送信機を伝えることでその確認を取る事は出来ます。総務省に「私はいくつの無線機を登録してどの技適を登録しているか?」などの質問には答えてもらえません。

申請前に確認しておきたい2つの注意点

  1. 移動局(50W以下)か、固定局(50W超)か購入した無線機が50Wを超える出力(例:100W機や200W機)の場合、通常の「移動する局」の免許のままでは増設できません。別途「移動しない局(固定局)」としての手続きが必要になるため注意が必要です。
  2. 申請が終わるまで送信(PTT)は禁止電子申請の送信ボタンを押した直後、または書類をポストに入れた直後は、まだ手続きが完了していません。総合通信局での審査が完了し、免許記録が更新されるまでは、新しい無線機で電波を発射することは法律で禁じられています(受信のみなら問題ありません)。

新しい無線機の登録は最新の「電波利用電子申請」が圧倒的に便利!

新しくアマチュア無線機を購入した際の手続きについて振り返ります。

  • 無線機を買ったら、電波を出す前に必ず「変更申請(増設)」が必要。
  • 現在は、旧システムから「電波利用電子申請」へ、紙の免許状から電子的な「免許記録」へと制度が移行している。
  • 新しい電子申請なら、技適番号を入力するだけで自動入力され、紙のやり取りなしで免許記録が更新されるため最短で完了できる。
  • 審査が完了し、免許記録が更新されるまでは電波を出さないこと。

新しい機材を手に入れると、アマチュア無線の楽しみ方は一気に広がります。ネット上の古い情報に惑わされず、最新の正しい手続きをサクッと済ませて、快適なオンエア・ライフを楽しんでください!

アマチュア無線をもっと深く楽しむなら!

今回ご紹介した最新の行政手続きのほかにも、おすすめのアンテナの選び方や最新無線機のレビューなど、アマチュア無線総合サイトonAirs(オンエアーズ)では常に最新で役立つ情報を発信しています。ぜひブックマークして、日々の運用にお役立てください!

Share This Post

こんにちは!オンエアーズのライターmayasaです。 小学生の時にアマチュア無線の電話級を取得、高校1年で2アマ(当時はモールスの聞き取りがありました!)社会人で1アマを取得!大学では電子工学を学び、電子回路の制作などを行っていました。 日頃からアマチュア無線の普及啓発活動に取り組んでいます。 子どもから大人まで多くの人にアマチュア無線の資格取得のための講習会を開催しています。 【関連資格】 第一級アマチュア無線技士 第一級陸上特殊無線技士